麻白は携帯を閉じてポケットにしまう。 「俺さぁ、ずっと待ってたんだ」 少しずつ近づいてくる麻白。 私は部屋の隅に逃げる。 「流維を倒して、俺が紅葉の総長になるんだ。 んー。 あれだよ。 ゲコクジョウ? ってやつ」 カラカラと笑う。 恐い。 このときに、私に生まれた感情。 ただ近づいてくる麻白が恐くて、足がガクガク震えた。 喧嘩の腕は麻白より上だったのに、動けなかった。 「麻白ー?」 兄ちゃんの声が聞こえた。 「にいちゃ……!」