第二幕で顔を出した、新たな神の過去。最終幕で全てを明らかにする予定だったので、第二幕は繋ぎの物語となってしまいました。


最終幕…社会問題となっているHIV。それに感染してしまった一人の少女と、その少女を取り囲む人間達。手助けする事で救えない事も有ると感じた、第二幕時より更に成長した神が居ます。


そして最終幕の本編。作中には書きませんでしたが、マコを失ったノリの姿が以前の自分とダブって見えた神。二人の為にしてやれる事を手探りで探していきますが、父親が裏に隠れていた汚職事件と向き合う事になります。


全てが明らかとなった時、未だ未だ自分の力不足を知った神は、更なる成長を遂げる為に、明日へ向かって旅立っていきました。


隠されていたメッセージは、過去の清算と明日に向かってでした。


これまで[なんでも屋]の中で取り上げた、夜逃げ、ドラッグ、HIV感染は、明日貴方の身に降り懸からないとは言えない問題です。


全作品に共通しているテーマは、明日へ…明るい話題の方が少なくなってしまったこんな世の中だから、私は神という人間を書いたのかもしれません。


最後に、神を愛して下さった全ての人に、明るい明日が待っている事を願って、此処で[なんでも屋 神]を完結したいと思います。



ご愛読有り難う御座いました。



           KIBA