「……いないね」


「まだ数分しか歩いてねーだろ」



数分って言ったって……時間止まってるから分かんないし。


と心の中でぼやきながら、新堂の背中で揺られてるあたし。



「……ねぇ、重くない?」



新堂は何も言わないけど、さすがに何分かおんぶしてもらってると……悪い気がしない訳でもない。