なんだろう。 あたしを包む、このぬくもりは。 まるで知らないようで、すごく懐かしいようで。 軽いようで、しっかりとした質量。 あぁ。 貴方だ。 貴方の腕が、あたしを抱きしめているんだ。 涙が出そうなくらい、幸せだよ。 呼吸をするだけで、肺が愛しさで満たされるの。 思い出した……貴方の香り。 あたしは、貴方を探していた。 求めていた。 そうなんだね。