ローザンやパルメのところにも顔を出し、一通り報告と挨拶を済ませて、ロイドの部屋に入った。

 部屋に入った途端、ロイドは結衣を抱きしめた。


「やっと二人きりになれた」


 囁くようにそう言って、ロイドはメガネを外しポケットに収めた。

 結衣はロイドを見上げて微笑む。


「これからはずっと一緒よ」
「あぁ。国王陛下公認だからな。これで名実共におまえはオレだけのものだ」
「うん」


 結衣は頷いて静かに目を閉じる。

 ロイドの甘くて優しいキスが落ちてきた。

 これは誓いのキス。
 神にも誰にでもなく、互いに相手に誓うキス。

 二人は飽きることなく、何度もキスを繰り返した。