「琴理先輩ならもうすぐ来るぞ。」
「えっ?嘘ぉ!!」
「なんだよその変わり様は」
どこから来るかと周りを見回した。
けど、どこにも見当たらない。
「どこにいるのよ??」
「お前さぁ、あんまその口調で喋んないほうがいいんじゃねぇの?」
「はっ?…あぁ、そっか!」
しまった。
こいつにはカミングアウトしたからいいけど、他の人に聞かれたらダメじゃん。
あれ…?
「じゃあ、あんたもそんなんでいいの?」
確かこいつも表と裏があったはず。
さっきからずっと不良オーラだしてんだけど。
疑問に思って首をかしげると
日向の顔が一瞬、無表情になった。
「…忘れてた。」
「はぁ???」
「気をつけるわ。」
そういってバカみたいな笑顔を浮かべるとステージのほうに向きなおった。
「…案外さ、あんたって素でも馬鹿なんじゃないの?」
周りに聞こえないように
小声で囁く。
「はぁ??何だとこの…」
瞬間振り返って不良モードに入ったのでしぃーっと口で牽制してやる。
「裏、出てるよ。日向君?」
「…この野郎…あとで覚えてろよ?」
「そんなこと言ったって怖くないもん」
「チッ…、」
日向は顔をゆがめて小さく舌打ちするとまたおとなしく前を向いてしまった。
…これは使える。
裏をバラすぞ、とかいって脅してやろうか。
あ、でも私の弱みも握られてるんだった!
チッ、これじゃダメじゃん!


