父さんにお願いして向こうへ行く前にあの島へ行かせてもらう事にした

ちいと二人きりで

島に着いた僕たちはただただ抱き合った

ちいの不安そうな顔を見る度どうしてやる事も出来ない自分に苛立ち

初めて感情のままちいを抱いたんだ

ちいはそんな僕にも一生懸命答えてくれた

だから別れようと心に決めていたのに結局言えなかった

そして未練たらしくちいの身体中につけた僕の印が

一生残ればいいのに

このままずっと僕だけのちいであればいいのに

って思いながら僕は消えた

何も言わないという一番卑怯なやり方で

ちいの前から消えたんだ