一位でゴールした女子の勢いにのって男子もいいペースだった。 『先ほど走った一条陽大はまた登場です! 借り物は…!?』 あたしも唾をごくりと飲み込んで陽大くんを見つめた。 陽大くんは紙から視線をあげて周りを見渡した。 「…………佐倉…」