深海メランコリア




2人が階段を駆け上ると


1人の男子が
水を滴らせてぐたりとした生徒の身体を抱えていた。





「――っ、ゆきちゃん!!」





女子生徒の顔は青白く濡れていた。






「夏目くん、なんで…?」



「とにかく保健室に運ぼう。」



「…うん」





夏目の冷静な声が加奈子を落ち着かせた。


そしてもう一人に視線が移る。






「お前、誰?」




館花が眉間に皺を寄せて夏目を睨んでいる。


夏目も不快そうに眉を寄せた。






「君こそ先に名乗ったら?そんなことより言いたい事があるんだけど。」



「…なんだよ」



「もう成田さんに関わらないでほしい。」



「……は?」