深海メランコリア






「…成田さん、」




うっすらと地平線を

ゆっくり這うような意識を少しずつ取り戻すと



誰かの声が聞こえた。






「もう大丈夫だから、」



「……夏目くん…?」



「疲れたでしょ、眠りなさい。」






頭にタオルを掛けられて

そっとくるまれる。



そして優しい声で甘やかされる。





「でも…」




何か言おうとした言葉は

自分でも分からなかった。






「おやすみなさい。」