深海メランコリア



実際、何が起こったのか分からなかった。



だってそんなことするなんて
これっぽちも思うわけないじゃない。






だけどそいつの名前を私は知っていた。


変人転校生。







「お前、…泣いてる?」





驚いたような顔で
シーツを片手に立ち尽くすヤツのアホ面は、


今でも思い出せるんだから、笑える。





あのときはあんな感じですっきりしてたのになぁ…。


今とは全然違うじゃん。







すごく小さな虚栄心をあっけなく崩された。


3秒間じっくり睨んでから

手元にあった手頃な重さを持った枕をヒットさせて一気に逃げた。








泣き顔なんて酷いモノ。