突進してくる男にシーファは仁王立ちのまま、動かなかった。
「はっはあっ!恐怖で体が動かねぇかっ!」
男の武器、大きな斧がシーファの頭を捉えようとする直前、武器を持つ自分それの倍はある腕をシーファは片手で受け止める。
男はそれに驚く様子もなく、すかさず足を払おうとする。
が、シーファは男の腕を利用し、逆上がりの要領で腕の上に逆立ちをした。
そのまま体を曲げ、武器を持つ腕に肘を打ち込んだ。
「…ぐっ!」
男はその激痛に斧を落とす。シーファは腕から飛び降り片眉をあげた。
「ハンデが無くなっちゃったわね。
まだ、続ける?」
「このっ…少しぐらい身が軽いくらいで調子にのるなぁっ!」
男は素手のままシーファにもう一度、突進していく。
「おいおい、ワンパターンだけどよ、あいつ、本気だと結構やるじゃん。」
リュートが呆れながらも男の実力に驚く。
2人は素手同士で、拳の打ち合いを繰り広げた。
両者の力はほとんど互角のようにも見えた。
男はパワーは相当のものでスピードは人並みだ。
一方、シーファはパワーは無い、しかし、そのスピードは一級品。全く無駄の無い動きはまるで流水のように滑らかで、攻撃をかわしながら、攻撃を当てていた。
格の違いが、シーファを優位に立たせ、バランスを崩した所へ蹴りを入れると、男は吹っ飛んだ。
「くそっ…」
決着はすぐそこというとき、家がみしみしと音を立て始めた。
もうほとんど燃えてしまった家は、柱を立たせておくことが出来ないほどになっていた。
「!危ないっ!みんな、家から離れてっ!」
シーファが叫ぶと、子供達は立ち上がって逃げ出した。
「――きゃあっ!」
慌てすぎたのか、女の子が1人転んでしまった。
その後ろには今にも倒れんばかりの柱があった。
シーファはもう走っていた。その勢いで女の子の体を抱きかかえた。
大きな音を立てて、柱が倒れる。
「シーファあっ!」
「シーファ姉ちゃんっ!」
パチパチと炎をあげる柱の下に、シーファの金髪が見えた…。
「はっはあっ!恐怖で体が動かねぇかっ!」
男の武器、大きな斧がシーファの頭を捉えようとする直前、武器を持つ自分それの倍はある腕をシーファは片手で受け止める。
男はそれに驚く様子もなく、すかさず足を払おうとする。
が、シーファは男の腕を利用し、逆上がりの要領で腕の上に逆立ちをした。
そのまま体を曲げ、武器を持つ腕に肘を打ち込んだ。
「…ぐっ!」
男はその激痛に斧を落とす。シーファは腕から飛び降り片眉をあげた。
「ハンデが無くなっちゃったわね。
まだ、続ける?」
「このっ…少しぐらい身が軽いくらいで調子にのるなぁっ!」
男は素手のままシーファにもう一度、突進していく。
「おいおい、ワンパターンだけどよ、あいつ、本気だと結構やるじゃん。」
リュートが呆れながらも男の実力に驚く。
2人は素手同士で、拳の打ち合いを繰り広げた。
両者の力はほとんど互角のようにも見えた。
男はパワーは相当のものでスピードは人並みだ。
一方、シーファはパワーは無い、しかし、そのスピードは一級品。全く無駄の無い動きはまるで流水のように滑らかで、攻撃をかわしながら、攻撃を当てていた。
格の違いが、シーファを優位に立たせ、バランスを崩した所へ蹴りを入れると、男は吹っ飛んだ。
「くそっ…」
決着はすぐそこというとき、家がみしみしと音を立て始めた。
もうほとんど燃えてしまった家は、柱を立たせておくことが出来ないほどになっていた。
「!危ないっ!みんな、家から離れてっ!」
シーファが叫ぶと、子供達は立ち上がって逃げ出した。
「――きゃあっ!」
慌てすぎたのか、女の子が1人転んでしまった。
その後ろには今にも倒れんばかりの柱があった。
シーファはもう走っていた。その勢いで女の子の体を抱きかかえた。
大きな音を立てて、柱が倒れる。
「シーファあっ!」
「シーファ姉ちゃんっ!」
パチパチと炎をあげる柱の下に、シーファの金髪が見えた…。


