男を睨み付けるシーファの両隣にガルとリュートが並んだ。
お互い3人ずつ向かい合った。

「おまえら、覚悟はいいか?」

「今度は『覚えてろ』つっても逃がしてやらねぇからな!」

ニーナは後ろで子供達を守りながら男達を睨み付けている。

「はっ!昼間の俺達のままだと思うなよ!」

男達はその手に武器を持ち、自慢気に笑った。

「それくらいハンデがないと、あっという間に終わっちゃうからね。」

「このっ…アマぁぁっ!」

男達が武器を構え、一斉に襲いかかって来た。

リュートはその身軽さを利用し、攻撃をかわすと尻を叩いて相手を挑発した。

「へっへ〜んだ!のろま〜そんな攻撃、当たるかよ〜」

「…っ!このクソガキ!待ちやがれっ!」

頭に血がのぼった奴ほど倒しやすいものはない。

大振りする巨大ハンマーを軽々と避けているとその遠心力に体の自由を奪われ、男は勝手に目を回し、ハンマーを頭の上に落として気絶した。

「バカな奴〜。
さて、後の2人は…と。」

ガルの足下にはすでに男が1人寝転んでいた。
攻撃を避けて、腹に一発。あっけない勝負だった。

ガルは気絶した男を吊り上げて、リュートの相手の上に放り投げた。

「1人になっちゃったけど?どうするの?」

「俺が用事があるのはハナからお前だけなんだよっ、後はどうでもいいんだよっ!」

「……なのに、子供達を巻き込んだ…結局、あんたは小心者なのよ。」

「この…っ、黙って聞いてりゃ、さっきから女のくせに、調子にのりやがって…所詮、女は男には敵わねえんだよっ!」

男は大声で叫びながら、シーファに突進していった。