「あーそうだ!
あの島のさ、ここのお宝の話を教えてくれた女の子!」

リュートが突然思い出したように言う。

「ああ、その子がどうしたの?」

「お宝見付けたら、売りに行くって約束したじゃんか!
…どうする?」

おばあちゃんと共に、路地でいつまでも手を振ってくれたのを思い出す。

「…そうねぇ…
ま、正直に話すしかないんじゃない?」

「なんて?」

「シーファを紹介して、ここで手に入れたお宝です!って。」

「…私が?」

シーファは目を丸くして自分を指差す。

「そうよ!命懸けで取り戻した仲間なんだから!

大切な大切な、宝物〜」

ニーナはシーファに抱きついて言った。

「おー!じゃあ、その時の恋のメモリーも一緒に話してやるか!
こりゃ、人魚姫を越えるな〜」

「リュート!また、あんたはっ!」

シーファは顔を真っ赤にして、ニーナの腕の中で暴れた。