「なんちゅう固い守り…」

なすすべなく、リュートは立ち尽くす。

ヌルドは笑い声をあげる。

「さて!もう終わりにしましょうか?
私とシルフェリアは新しい国の準備で忙しいのですよ。
あなた方に構ってはいられません。」

「まだ、そんなこと…」

シーファの前にガルが立ちはだかる。

「お前の都合にこいつを巻き込むな。
お前と一緒に行くことはない。」

「おやおや、まるで王子のようですねぇ〜
身なりはオンボロだが、その目が気に入らない。

…意志を貫こうとする目…キラキラと光るその目を、闇に落とす時の快感、あなたにわかりますか?」

「わかるか!そんなもの。」

「希望に満ちた目が、次の瞬間、絶望に変わる。
その瞬間を見るのが私はとても好きなのです。

あなたにも味あわせてあげますよ。
きっといい顔をするのでしょうねぇ。」

ヌルドの言葉にガルはギリ…と歯を噛み締めた。

絶対にそんなことにはならない。
ますます目の奥の光が強さを増した。