「うっぐっ……」 麗桜は男の髪を掴み上げ、顔の前に持ってくる。 『……次、あったら殺すぞ』 ドスの利いた低い声を出しながら殺気を出す。 男はひっと小さい悲鳴をあげながら麗桜を見る。 『ま、もう潰れるけどねー』 麗桜はそう言って男の髪を離す。 「お嬢‼ 無事ですかっ!?」 前の男の人……晋也さんが真っ青にして麗桜を見て居た。 「すみませんっ‼ 他の仕事に行ってて…俺………」 『別に何ともねぇよ、気にすんな、晋也』 唇の切れたところから流れる血をパーカーの袖で拭っている。