教室から森の中に放り出された僕は、あてもなく彷徨い始める。 蝉の音が、聞こえない。 森と言えば、蝉の声が付き物だったと思うのだけれど。 今いるここは、ただただ、静かだ。 どれほど歩いただろうか。 開けた場所に出た。 ちょっとした広場の真ん中に、それは、地面から生えていた。 いや、埋められているのだろうか。