*樹side*


帰り道…

輝星が、心愛の手を引き走っていく映像がずっと頭のなかで繰り返される。



俺は、自分の手を見つめる。


心愛の手を…繋いで…止めることができてたなら、今頃、隣で…。




輝星に取られたくない。

輝星だけじゃない。

誰にも…心愛を渡したくない。



「クリスマス…頑張るしかねぇな」



そうつぶやいて、自分の家へ急いだ。