教室をのぞくと、女子の人だかりができていた。

「きっとあの中に、いるね」

そう言ってくる蛍。

「じゃっじゃあ…また次の時間に…」

「ダメっ!
 行くよっ」

「へっ!?」

そう手をひかれ、どんどん教室へはいっていく蛍。

「輝星クン!」

名前を呼んだかと思うと、私は蛍に背中を押された。

「えっ!?」

今だよ、とでも言いたそうにウインクをしてくる。

そんな~、と思いながら、私は半ばあきらめ傘を差し出した。

「きっ昨日、ありがとうございましたっ///」