*心愛side*
浜茶屋で、みんなの分のジュースを買って袋にいれてもらい、私はまたパラソルの方へ向かった。
「ねー君、1人?」
「可愛いね~」
口々にそう言って現れた知らない男の人たち。4人もいる…。
私はまずいと思い、その場から離れようとした。
「ちょっ、待ってよ!」
つかまれた腕。
「はなしてください!!」
「ムリ~。
じゃ、行こっか」
ヤダっ!!
「やめろや!」
そう言って男の手を掴み、私の腕からはなれさせた男の子…樹だ…。
「大丈夫?心愛…」
そう言って私の隣に来てくれた慎。
「うんっ…」
「何、お前ら。
ま、いいじゃん、ちょっとだけだからさ」
「いいわけねぇだろ。」
「輝星…」
ウソ…なんで…。
「…ってかさ、こういうのって普通、男、現れたら逃げてくもんじゃねぇの?!」
「輝星、今そういうのいいから。」
そう言って呆れたように、輝星を見る樹。
「まぁ、俺はケンカしてもえぇけど…
逃げんなら、今のうちやで?」
あやしく笑う樹。



