「―――おい真琴!!」



「っ!?」



「なにぼんやりしてんだよ。帰りのHR終わったぞ??」



「えっ……ああ、うん。ありがとう」



やっやだな、あたし。
なに考えてんの。



急に桜木のこと意識するなんて……。
あたしらしくない。



やめよう。
だってあたしは桜木のことなんて、好きじゃないもん。



あたしたちは友達だから。
それ以上でも以下でもないんだもん。



「どうした??具合でも悪いのか??」



「あっ……ううん。なんでもない。じゃああたし、帰るね」



なんかわかんないけど、急に恥ずかしくなって逃げるように帰った。