サファイヤアンドロイドの夢

「いつでも言って。寂しい時は。」


そう言うとライラは腕を離した。


「有難う、ライラ。」


私はライラに笑顔を返す。
ライラは、さっきまでの男への怒りを忘れてしまったかのように私に笑顔を向ける。
良く出来たセクサロイドだ。


「ジェイル秘書官!」


私を呼ぶ声に振り向くと、本部でパトロール部隊を任せているブレスト中尉とエイディル少尉が立っていた。
二人はライラに冷たい一瞥をくれると、ライラを無視して報告を始める。


「探しましたよ、ジェイル秘書官。本部に行ってください。もう私達だけでは対処仕切れません。」


「どういう事だ?」


「例のFポイントで見つかった男の事です。Mr.Dではないかと言う問い合わせで本部は大パニックですよ。」