サファイヤアンドロイドの夢

「明日の飯はピザがいいな。」


「……それしか用意出来ないと最初に言ったはずだ。」


「ちぇー。」


男は、不貞腐れた顔を画面に戻す。
私は、ドアを開け、出て行く、と言う動作がぎこちなくならないように細心の注意を払う。
ブレインがおかしくなったのかと思うほど、私の感情が身体の中で畝っていた。

ピザだと?
いや、偶然だ。
たまたま食べたいと、そう思っただけだ。

Mr.Dが、固形食料に飽き飽きしてよく言ってた我侭と同じ台詞だなんて、
そんな、


「ジェイル!」


ライラだ。


「どういう事、ジェイル!何なのよ、あのゲロまみれのブランケットは!!」