サファイヤアンドロイドの夢

一瞬絶句した。
何と答えていいのかわからなかった。
似てはいない。
声はそっくり、と言うかそのものだが。


「なあ。」


男は無邪気に私に答えを要求する。


「その目で確かめればいいだろう。」


私は、廊下に出て、控えていた部下にMr.Dの記録ディスクを持ってくるように命令する。


「何?映画?」


男は何が始まるのかとはしゃいでいる。
私は用意されたディスクをセットし、再生ボタンを押す。
何千と言うアンドロイドが集会に集まった時など、後ろの方のアンドロイドには、Mr.Dの姿はなかなか見えなかった。
少しでもMr.Dの姿が見えるよう前に行こうとする者たちで争いが絶えず、仕方なく大型モニターで集会の様子を同時に流すようにした。
それでもアンドロイド達は食い入るように大型モニターを見つめた。
Mr.Dの言葉に耳を傾け、その姿に見入ったものだ。