サファイヤアンドロイドの夢

私の注意が終わらないうちに、男は咽たかと思うと、そのままベッドに突っ伏して、今苦労して飲み下したばかりの食料をブランケットの上に吐いた。

昨日さんざん痛めつけられた胃が、食料を受け付けるまでに回復していないのだ。
まだ咽ている男の背中をさすりながら、ライラを呼ぶべきかどうか考えた。
この部屋を使わせると言うだけで、あれだけ怒りを露にしたのだ。
その上、大切なベッドの上で吐いた、となれば、ライラはどんな感情をこの男にぶつけるのだろうか。

私は仕方なく、自分の部屋からブランケットを取って来ようと立ち上がった。
男が涙目で私を見上げる。
その瞳があまりにいたいけで、私は、男の頭を撫で、代えのブランケットを取って来るから、と言い聞かせ、汚れたブランケットを持って部屋を出る。
男は、まるで不思議なものでも見たようにぽかんと私を見送る。
廊下に控えている部下に、ライラに見つからないように処分しろと汚れたブランケットを渡し、自分の部屋からいつも使っているブランケットを取って戻った。
男をベッドに寝かせ、ブランケットをかけてやると、男は罰が悪そうにその中にもぐりこんだ。