「本当にあの部屋を使わせる気?」 ライラが私に聞く。 くびれた腰に手をあて、 美しい顔を怒りに歪ませるアンドロイドを、私は羨ましく思う。 「他にどの部屋を人間が使える?」 アンドロイドは眠りを必要としない。男の為に、一から設備を整えてやる時間はなかった。 「地下室にでも閉じ込めておけばいいんだわ。Dのフリをしようだなんて。」 「そのMr.Dかも知れないんだ。」