サファイヤアンドロイドの夢

くく、とMr.Dが喉を鳴らす。
ライラがわがままを言う時によくする、「しょーがねーな。」そんな笑い方だ。


「……ったく見破んなよ、この1年頑張って来たのに。ハハ……。」


Mr.Dは、片手で顔を伏せ、ひとしきり笑い終えると
指の隙間から私の顔を覗いた。


「一年だぞー、この伏線張るのにー。最後の最後に見破んだもんなー。あはははは。」


Mr.Dは、さっき自分で引き裂いて脱がせたシャツを子供に服を着せるように、私の肩にかけなおす。


「いーかー、よーっく聞けよ。
1年前だ。俺の目の中にエマージェンシーって文字が見えるようになった。赤い小さな字でずっと右目の視界の端でチカチカしてる。その横には3桁の数字があって、それは毎日1つずつ減って行った。