サファイヤアンドロイドの夢

「!!」


「アハハ!」


私は驚いて彼の口から指を抜く。
彼の口に入れた人差し指と親指からうっすらと血が滲む。
彼は、左手で私の指を掴むと、もう一度自分の口に運んだ。
今度は、その傷口を舐める為に。
私は、どうしたらいいのかわからない。
彼は空いている右手で私を引き寄せた。


「・・・・・・鍵を出せよ。大変な事になんだろ?」


彼は、私の指を咥えたまま唇の端に皮肉った笑みを浮かべる。
私は彼の口の中を探ろうとする。