サファイヤアンドロイドの夢

「侵入者だ。もう取り調べは終わっているだろう?レイドに早く報告書を提出するよう伝えて欲しいんだが。」


「いえ、あの。」


ガスプ二等兵は言いよどんだ。
私はイライラとキーボードのAの文字を指で叩き続ける。


「その、まだ、取調べは終わってないんです。」


「何だと?」


端末の時間を確かめる。あれから2時間は経っている。


「その、人間の拷問などしたことがありませんでしたので、殺さない程度、と言うのが分かりかねまして……」