サファイヤアンドロイドの夢

「出過ぎた真似をするな。下がっていろ。」


ギルドは女を下がらせる。少年は女が出て行く姿を最後まで見つめていた。


「申し訳ありません。ガーディ博士。」


「いや、構わんよ。この少年は素晴らしい。良いものを手に入れたな、ギルド君。」


良いものを手に入れた。
少年がその言葉を心の中で反芻する。
彼らにとって少年は、価値のある「モノ」なのだ。


「この子なら、政府はもっと研究費を出すだろう。ギルド君、一度打診してみてはどうかね?」