サファイヤアンドロイドの夢

「Mr.D、早急にと言われましても、事は急を要します。こんなところでぐずぐずしている間にも……」


「急を要するかも知れんが、今ここでとりあえず出す意見が最良のものだとも思えんがな、レイヴィル代表。」


私は、レイヴィルの言葉を途中で遮る。脱走兵が一番多いポイントを仕切るレイヴィルが、是が非でも対策案を出させたいのは承知していた。だが、ここで私が対策案を披露するわけにはいかなかった。彼らは、Mr.Dの意見を求めているのだ。


「私は、Mr.Dにご意見を頂戴したいのです。」


レイヴィルは、キッと私を睨み据えると男に向き直った。脱走が多いと言うことで彼は管理能力を問われている。彼の能力が低いから脱走が多いという烙印を押されてはポイント代表と言う地位が危ないのだ。