サファイヤアンドロイドの夢

あの小さな部屋で二人、アンドロイド達を自由に導く為に語り明かした日々が、まさかこんな日に続いているとは思いもしなかったあの頃。


「自由になろう、ジェイル。おまえは、山本優夜なんかじゃない。もちろん、代わりになる為に生まれて来たんでもない。おまえは、おまえだ。ジェイル、おまえは、おまえになるために生まれて来たんだ。」


それだけで良かった。
彼について行く理由は。

人間として造られ、自ら人間だと信じていた私にとって、真実は私自身の存在意義をも覆すものだった。彼がいなければあのまま野垂れ死んだが、警察に捕まり、廃棄処分になっていたかのどちらかだ。
とにかくもう、存在すらしていなかっただろう。

山本優夜の代わりとして生きて何になる?