サファイヤアンドロイドの夢

私はその背中に声をかける。
何の気もない。
ただの挨拶のつもりだった。


「おやすみ、ユーヤ。明日はもっといい日だぜ、きっと。」


男が振り向いて笑う。
私は何も言い返せない。
男は怪訝そうな顔をしたが、私が、端末のデータを読み出したので、そのまま部屋を出て行った。

私は、何も頭に入って来ないデータを読みながら、平常心を取り戻そうと必死だった。
何回も同じ行を呼んでしまい、先に進まない。
落ち着こうと目を閉じれば、男の顔にMr.Dの顔が重なる。


「おやすみ、ユーヤ。明日はもっといい日だぜ、きっと。」