サファイヤアンドロイドの夢

怒りを露にした男が何を言いたいのかわからない。
男は、ベッドに腰掛け、靴下を履き始める。


「あんたはいつも俺を見ない。Mr.Dかも知れない男か、Mr.Dのフリをしている男のどっちかで俺を扱うんだ。だけど、それは、ここにいる俺じゃない。俺は、俺だ。」

着替え終わった男が、何かを探している。

靴だ。

私は、靴を男よりも早く見つけ、ベッドにいる男の足元まで運んでやる。
これ以上、戯言につきあってやるつもりはなかった。


「靴を履いたら出かけるぞ。」


男は何も言わない私を不服げに見ると、渋々靴を右足から履き始めた。

さっきもそうだった。
男は、靴下も右足から履いた。