「……奴ですよ。 こんなことが出来る人間が他にいるとは思えませんからね。」 証拠として撮られた数十枚の写真データを見て、 タケルがそう言った。 「まだ感情をセーブ出来ないままでいるって事です。 道理であの時、海から死体が上がらなかったはずだ。」 「奴が生きていると言うことか!」 勢い込んで立ち上がりかけたギルドの肩をタケルは軽く押さえて座らせる。 タケルの唇が満足そうに動くが、ギルドはその表情を見ることが出来ない。