あたしは過去の自分の将来の夢を思い出しながら、チラリと隣で仰向けになる圭の横顔を見た。
中学生の時は、圭のお嫁さんになりたいって思ってた。
それは今でも変わりはない。
でも、こんなの夢じゃないよね。
「あたしはこの島に残って家の農家を継ぐよ。あたしが島を出たら、お父さんの代でなくなっちゃうから」
ルナちゃんが少し笑いながら言った。
「あたしは……学校の先生、かな。全然成績足りないけど、でも、今から頑張れば叶うかなって思ってる」
ユリちゃんは言った後に、「淡い期待」とクスリと笑い声をもらした。
こうやって将来の夢を語り合うなんて、もし今年で閉校なんてことになってなかったら、きっとずっとしないままだったんだろうな。
照れ臭いけど、こういう時間を作るのもちょっといいかも。
「ミノは?」
一番端で仰向けになる稔くんに、良ちゃんの顔が向く


