もう少しで肉なしのバーベキューになる大参事に、女子5人が頭を抱えて発狂した。
「ごめん、ごめん」
動揺して早鐘を打つ心臓。
あたしはトレイをしっかり持ち直し、調理場を出て男子の待つテント前へ向かう。
「動揺するってことは、やっぱり好きなんだ」
「なっ!?」
ルナちゃんがあたしの隣にピッタリつき、真実を聞いてくる。
「ねぇ、どっち?」
「え?」
「どっちが好きなの? 圭? 良久?」
あたしが「知らない」と冷たく言っても、答えが聞けるまでずっとあとをついてくるルナちゃん。
面白がって他の女子まで着いてくる。
「ねぇ、この際はっきり言っちゃいなよ~。どっちが好きなの?」
「どっちって?」


