「俺……おまえと連絡を取らなかったのは、あんまり負担をかけたくなかったからなんだ」
……負担?
「歌恋が、こっちに帰ってくる為に一生懸命勉強もバイトも頑張ってるって良久から聞いて知ってたから」
……良ちゃんから?
「忙しくて時間が取れないっていうのも知ってたし、俺が何度も何度もメールしない方がいいだろうって」
また、圭の手があたしの目元に伸びてくる。
「それが逆におまえを不安がらせてたんだよな」
「………」
「ごめん」
……すれ違いなんかじゃなかった。
ただあたし達は、お互いがお互いのことを思い過ぎてただけだったんだ。
圭が遠く離れてしまったんじゃなくて、こんなにもあたしのことを思ってくれてたんだ。
なんだ……
そうだったんだ……
「あれ、見ただろ?」
圭が掲示板を顎で指す。
「あれ何?
びっくりした」
あたしが言うと、圭が優しく微笑んだ。


