「確かに、最近連絡が途絶えてちょっと遠のいたけど……。
別に、気持ちが離れたわけじゃないだろ」
声を、我慢出来なかった。
圭の胸元で、嗚咽をこぼしながら泣いた。
「聞いて、歌恋」
圭が、あたしの耳元でとても優しい声を出す。
「俺は、一日たりとも歌恋のことを考えなかった日はないよ」
圭の柔らかな口調に、涙が止まらない。
「死ぬほど歌恋の声を聞きたかったし、死ぬほど、こうやって抱きしめたかった」
「………」
「俺は……心から、おまえのことを愛してる」
全身の細胞が動いた。
心臓から一気に温かい血液が送られ、ジワリジワリと冷静さが戻ってくる。
圭が、あたしの肩を掴み体を離す。
「あ~あ、こんなに目を腫らして」
そっと、あたしの涙を拭ってくれる圭。
うまく開かなくなった目で圭を見上げると、圭の口元に赤い傷があるのが見えた。
「……その傷、どうしたの?」
あたしが聞くと、圭はあたしの涙を拭った手で痛そうに傷を触った。


