……遠、恋。
遠恋か……
改めてそう言われると、すごく切ないな。
覚悟は出来てるかって聞かれたら、まだすぐに返事は出来ない。
今まで毎日一緒にいたのに、急に全く会えなくなるんだから。
圭に会えない寂しさで頭が狂うかも知れないし、笑顔が消えるかもしれない。
だけど、それは自分で選んだ道だから。
将来、圭の隣にいれるように、圭のサポートが出来るように、圭が島に残るって知ってから決めた進路だ。
そろそろ、しっかり腹をくくらなきゃ。
「大丈……」
「大丈夫に決まってんだろ」
ガシ――っ!!
あたしの言葉に重なるように言った圭は、急にあたしの肩を抱いてきた。
あたしはハッとして、両肩を上げて小さくなる。
「福岡までは遠いけど、会いに行けない距離じゃない」
……圭。


