小さな恋の虹〜キミと描く夢〜



「あ、あのさ」


あたしは、写真に視線を落とすみんなの顔を見上げて力んで声を出した。


「これ、見てみたら、殆どが肌色じゃん?」


あたしが言うと、みんな写真を次々と見て行き『うん、そうだね』と頷いた。


「この肌色と、空や海の青を生かしてさ、青空の下で手をつないでる絵にしない?」


あたしの提案に、みんな隣同士目を見合わせる。


「あたし達は何があっても、どこにいてもずっと永遠にひとつだよっていう意味を込めてさ」


あたしは勢いよく言った後に、『どうかな?』と、控えに肩をすくめて言った。


あたしがイメージしたのは、空や海の青い写真を上の方に持ってきて“青い空”を作り、その下で肘から下の2つの手をギュッと強く繋ぎ合ってる絵。


この先、あたし達が卒業しても、閉校してバラバラの学校に通っても、“15人でひとつ”ってことを忘れない為に。


「歌恋……」