小さな恋の虹〜キミと描く夢〜



「キャップって、あのペットボトルのキャップ?」


ルナちゃんが首を傾げる。


「そうそう。
色んな色をパズルみたいに合わせていって、ひとつの絵を作るんだよ」


色んな色のキャップを使って、ひとつの絵を作る……


「あたし達にも出来ないかな?」


ユリちゃんは携帯を机の上に置くと、海のデジカメを持って指で画面を操作する。


「ほら。
みんなの顔しか映ってないように見えるけど、よく見たら背景の色が全部違うでしょ?」


ユリちゃんに言われ、今までと違う視点で画面を見て見る。


……ホントだ。


言われてみれば、教室の白い壁が映っていたり、ガジュマル木の茶色や緑が映っていたり、空や海の青もある。


「これをうまく組み合わせてさ、写真アートを作ろうよ!」


写真アート。


「それすごくいいかも!」


あたしが声を上げると、他のみんなも首を縦に振った。