「何か大きなものが作れたいいね」
良ちゃんが、13人の目を見る。
「3学期は何も行事はないし、みんなでひとつのものを作り上げて海にプレゼントしよう!」
良ちゃんが言うと、みんなの顔に笑顔が出来た。
「卒業と閉校の記念も兼ねた作品なんてどうかな」
「あ、それいいかも!」
「ちょっと規模が大きい気もするけど、みんなで力を合わせれば3月までに仕上がるでしょ!」
「でも、何をするかが問題だよね」
廊下の真ん中で、ガヤガヤと会議が始まる。
「とりあえず、明日みんなで話し合おう。
歌恋、明日海のデジカメ忘れんなよ」
圭に言われ、あたしは『はーい』と小さく肩をすくめた。


