「あ、あの、圭……
言ってる意味が、よくわからないんだけど……」
カクっと首を傾げて聞くと、圭は少しの間を開けて呆れたように笑った。
「まぁ、おまえの頭ならそうだろうな」
「………」
「これなら、わかる?」
圭は、あたしとは逆方向に首を傾げ、テーブルの向こう側から身を乗り出してきた。
圭の顔が、どんどんあたしに近づいてきて。
「………っ」
く、唇が、触れあった。
ほんの一瞬の、短いキス。
驚きすぎて、なんのリアクションも取れなず、ただパチパチと瞬きを繰り返した。
「わかった?」
圭が目を細め、色気ダダ漏れの表情であたしに聞いてくる。
「き、キス……?」
あたしは更に首を傾げる。
圭は、細かく何度も頷いた。
「俺達の関係、そろそろ変えてもいいんじゃないかって思ってさ」
……関係を、変える?


