あたしは部屋の中心に小さなテーブルを出して、圭と向かい合って座った。
問題集と、お母さんが持って来てくれた紅茶のカップが乗ったらいっぱいいっぱいの大きさ。
もちろん、向かい合わせで座る圭とも、あり得ないくらい距離が近いわけで。
「おー、解けるようになってんじゃん」
圭に指示された問題を解いて答えを出すと、圭は感心したように頷いた。
「そりゃ、死ぬ気で毎日机に張り付いてたから」
あー……
心臓がひとつ果てそう……
新しい心臓を下さい。
「受験、不安だったりすんの?」
圭が紅茶を飲みながら聞いてくる。
「不安じゃない人なんている?」


