小さな恋の虹〜キミと描く夢〜



あたしの右隣から元気に手を上げる良ちゃん。


被写体が見つかった海は、パァっと表情を明るめ、良ちゃんにカメラを向けた。


良ちゃんは、ルンルンでピースを横に傾け、目元に持って行く。


まるで、女子高生のプリクラのよう。


「良久(りょうく)、女みたい」


デジカメの画面を確認している海が、ハハっと笑った。


「歌恋よりも可愛いでしょ?」


「良久はその辺の女の子より可愛いからね」


海と良ちゃんがあたしを見てからかっている。


あたしはフンっと頬杖をつくと、横からの視線を感じチラリと左横を見た。


すると、圭があたしと良ちゃんを見比べ、うんうんと頷いている。


圭もそう思ってるの……?


あたしより良ちゃんの方が可愛いって?


ショック……。