「乙ゲー?!タイトルは?!」 「えっ…と……親戚の知り合いがゲーム関係の会社勤めてて、そこの試作品なの。だからタイトルも未定だし、これから先販売されるかもわかんないの」 思いつきで言ったにしては、自分でも驚くほどに上手く嘘がつけた。 これならネットで検索されても安心だし、今後発売されなくても不思議じゃない。 「そっかぁ~…残念、これ買いたかったのに」 ゆりはしょんぼりした後に、 「これ絶対激レアだよね!ね、少しだけやらせて!!!」 と両手を合わせて頭を下げた。