「大丈夫です。 今は……もう解放されています」 彼が離れた理由が分かった私は、そう言った。 すると、彼は胸を撫で下ろした。 そして、真剣な表情で言った。 「千紗まで狙われていたのか。 だけど、この事件の動機は? オレは、犯人は見つけた。 でも、いくら探しても動機が分からなかった」 彼にそう聞かれてけど、私はそれについて答えを持っていなかった。 だから、首を横に振った。 「それは、私にも分かりません」