そんな私に、彼は口に人差し指をたてて、「シー」と言った。 周りも賑やかだから、多少声を出したって大丈夫だと思った。 だけど、気付いたら人気のないところへ入って来ていた。 そして、やっと気付いた。 彼はあの、怪しいグループをつけて来たことに。 でも、あとをつける理由が分からない。 知り合いだろうか。 イヤ、知り合いならこんなにコソコソしていないと思う。 女に興味があった? それなら私は邪魔者になると思う。