私は、声が震えないように気をつけながら、質問した。 「その人、どういう人ですか? 私たちと何の関係があるのでしょうか?」 緊張からか、必要以上に堅い口調になってしまった。 そんな私を、刑事はじっと見つめていた。 私もそれに対して、無表情で見た。 「あなた方と言うか……千夏さんの婚約者です」 その言葉を聞いたとたん、彼だ!と思った。 だから、思わず驚いてしまった。